ルースアグレッシブプレイヤーとの戦い方
ルースアグレッシブプレイヤー,LAGは,ポーカープレイヤーの中で最も恐れられているタイプであり,また,勝利を収めているプレイヤーの殆どがLAGでもあります。あなたはこれから,上手いものも下手なものも,全ての種類のLAGを理解するでしょう。以下の記事で,LAGの典型的な特徴について,その強みと弱みについて,そして,彼らから利益を得る方法について,私は話そうと思っています。
その前にまず,私があなたに教えたいことは,ポーカーをプレイしているときに得られる利益の大半はLAGから来るものではないということです。LAGはいつもポーカーの勝者なので,私のアドバイスの多くは,「いかにして彼らの強みを最小限に抑え込むか」もしくは「いかにして彼らの弱みからわずかばかりの利益を得るか」といったものになることでしょう。
ルースアグレッシブプレイヤーの特徴
- VPIP: 25以上
- PFR: 25以上
- 3ベット: おおむね7%以上
- Aggression Frequency*1: おおむね60以上
- Aggression Factor*2: おおむね3以上
- Continuation Bet: 概して高い。と同時に,上手いLAGほど少なくなる
- 手を読む能力: 概して高い,が常にそうとは限らない
- フロップでのレイズ・チェックレイズ: 概して多い
- 全体的なスタイル: 多くの手をプレイし,エクイティを理解して,アグレッシブにベットする
(6-maxのLAGプレイヤーに基づく統計)
ルースアグレッシブブレイヤーの強み
ルースアグレッシブプレイヤーの最大の強み,それは,彼らが主導権を握ることの重要性を理解している点と,彼らがベットするべき多くのスポットを見つけ出す点,それから,弱い手でポットをかっさらっていく点にあります*3。私は彼らを策略の王と呼びたい。なぜなら彼らは全てのポットに身を委ねているように見えるにも関わらず,旅行中*4の抵抗にあったときには,トラブルだけは避けようと切り盛りしているしているからです。
LAGは決まって自身のイメージをよく理解していますし,タイトプレイヤーやニットより多くのアクションを取ります。理由は簡単です。彼らがより多くのハンドをプレイすればするほど,また彼らがより弱いハンドをプレイすればするほど,彼らが強いハンドを持っているとは見えにくくなるからです。LAGが清算する場面の多くは,彼らが本当に強い手を持っているときと,彼らのレイズがやすやすとコールされるときなのです。
上手いLAGはいつも,バランスのとれたハンドレンジを持ち,適切なスポットでベットを留めるため,あなたのコールが多大な利益をもたらすことが無くなります。
いかにしてLAGを打ち負かすか
LAGの最大の弱点は,彼らがプレイするハンドの多さ,すなわち,彼らがあまりに多くの手をプレイし過ぎること,彼らがあまりに多くベットしすぎることです。
より多くのブラフレイズを
これは,彼らと戦うための,TAGプレイヤーのタイトなイメージを生かした最適な戦術です。あなたのハンドレンジが強く,彼らのハンドレンジが弱いと認められているとき,あなたがすることは,少々のブラフをあなたのハンドレンジに加えることです。
たとえば,あなたがたびたび強い完成ハンドか強いドローのみで勝負しているとき,あなたはもっと弱いハンドでのレイズをブラフとして導入することができます。それでも,あなたのハンドは,2オーバーカードか,オーバーカードを伴ったバックドアか,オーバーカードを伴ったガットショットに見えるでしょう。このことがしばしば,あなたの相手に対する過度のアグレッシブさをあなたの利益へと変えるのです,あなたが全体を通じて強いハンドレンジを主張しているときに。相手はあなたのムーブについて考え込むかもしれませんが,しかし,あなたのハンドレンジが強すぎるために,相手は何もできません。注意することは,ブラフレイズをかけてコールされたとしてもまだ,あなたが2オーバーカードと,ベストハンドを得るための6アウツというエクイティを持っているように見えることです。広いハンドレンジを持つ彼らに対して,あなたのプレイを有益なものにするためには,これだけでも十分です。
普段あなたがフロップでコールされたとき,あなたは複数のベットで追い詰めていきたいと思うかもしれません。そして,あなたはベットしたいとは思わないでしょう,そのベットの大半が,「彼らがあなたのレイズに対しどれほどたやすくコールするか,あるいはカードを伏せるか」という推理*5にかかっているときには。…あなただけが,彼らに,彼らの傾向と,あなたへの評価に基づいたその推理を作り出せるのです。
スロープレイを
大部分で,私は,スロープレイングの悪い側面と,ファストプレイングがいかに相手のミスから利益を得る最善の方法であるかついてを語ります。にもかかわらず,それはルースでアグレッシブなプレイヤーと対するとき,ほとんど正反対の話*6になるのです。LAGは頻繁にベットするため,あなたは,強いハンドを手にしたとき,彼らのこの種のミスを誘いたくなるでしょう。
ドローの多いボードでセットを絶対にスロープレイングしないことを,いつも私は推奨していますが,しかしことLAGに関して言えば,(相手のアグレッシブ加減にもよるけれど)これは最善のラインでさえあるかもしれません。あなたも知っているように,多くのLAGはカードを読む能力に長けています。あなたがフラッシュドローやストレートドローが見えるボードで2回コールしたとき,早い段階でレイズを掛けなかったことから,ツーペアやセットのような強いハンドを持っていないことをも,LAGは推理するでしょう。2回のコールは,トリプルバレルを放つか,ミニマムベットする理由を彼らに与えるかもしれません。このときあなたは,コールし続けられる範囲で完成ハンドをキープし続けることが必要です。そうすれば彼らはきっとあなたに対してこのミス*7を犯すでしょう。
スロープレイのもう一つの利点は,あなたがマージナルなハンドでもコールし続けられるようになることです。彼は,あなたがフロップでレイズするべきだったと思しき場面で,あなたが3コールしたあとにセットを見せつけるや否や,自動的にあなたのハンドレンジを修正して,あなたに3ベットブラフをかける気は消え失せ,あなたに対してより透過的に*8プレイするようになるでしょう。
プリフロップスロープレイと4ベットブラフを
プリフロップスロープレイは私がLAGに対してするのが好きな事です。LAGは概して,非常に広いハンドレンジで3ベットを掛けてきます。これと戦うために,あなたは,モンスターハンドでのプリフロップスロープレイングとプリフロップ4ベットブラフを導入することができます。
私の相手が5%より10%に近い頻度で3ベットを繰り出してくるときはいつでも,私はAAやKKのような手でプリフロップスロープレイする気になります。何故なら,彼らのハンドレンジは非常に広いので,大抵は強いハンドを持っていないうえ,そうだとすれば4ベットによってフォールドするだろうからです。それゆえに,これらのプレイヤーと対するとき,あなたの強いスターティングハンドは非常に利益をもたらすものとなり,相手が3ベット時点で何を持っていようが,4ベットブラフで相手をフォールドさせることができるようになるのです。
結論
LAGは総じてゲームの勝者であり,あなたは長期にわたって彼らから多大なマネーを得ようとは思いません。ハンドレンジとエクイティに対する理解が,確実に彼らを勝者へと押し上げます。しかしそうは言っても,彼らには,ベットするとき強い手を携えていることが滅多にない,という最大の弱点があります。だから,彼らを打ち負かすためには,あなたが強い手を持っているときブラフをかけるさせるか,あなたが何も持っていないときレイズで彼らを降ろして,カウンターパンチを食らわす必要があります。
忘れないでください,タイトなイメージを持つことは,これらのプレイをついばむ上で重要なことです。危険を覚悟の上で,これらの方法を使ってみてください。
コメント
LAGプレイヤーへ対策を立てるために訳した。より手を絞って守りを固めることではなく,こちらもハンドレンジを広げて相手を撹乱させることが,LAGへの対処法のようだ。
*1: (ベット回数 + レイズ回数) / (ベット回数 + レイズ回数 + コール回数 + フォールド回数) * 100
*2: (ベット回数 + レイズ回数) / コール回数
*3:この後に"Typically, good LAG's usually have a high w."という意味不明な一文が挿入されているが,省く。
*4:troubleとtravelをかけているようだ。
*5:透過的な手の強さではなく。
*6:LAGと対決するときはファストプレイングよりスロープレイングによって相手のミスから利益を得ることが最善となる,ということを言っている。
*7:相手が本当は強い手を持っているのにブラフをかけてしまう。
*8:ハンドの強さに正直に。David Slankyによると,ポーカーの基本原則は「(ポーカーはそもそも相手のカードが見えないゲームだが,)相手のカードが見えている時と同じようにプレイすることで利益を得られる」というものらしい。transparentlyという単語は,この基本原則を受けて使われた言葉のようだ。すなわち,相手が5のワンペアで自分がナッシングのとき,きちんとフォールドするようなプレイを「透過的なプレイ」と言え,反対に情報が「隠されている」ことを利用して,ブラフレイズをかけるようなプレイは「透過的なプレイ」とは言えない。